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ECサイト運営の業務フローを解説!必要な費用やスキルについても紹介

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ECサイト運営の業務フローを解説!必要な費用やスキルについても紹介

ECサイトの運営は、商品の企画から購入者へのアフターフォローまでさまざまな業務があります。そのためにも事前にECサイトの運営体制を整備し、消費者ニーズに合った商品やサービスを提供することが大切です。

本記事では、ECサイト運営の業務フローや必要な費用、スキルについて紹介します。ECサイト運営をアウトソーシングするメリットも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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ECサイト運営の業務フロー

ECサイト運営には、売上を向上させるために戦略を立てるフロントエンド業務と、ECサイトの運営を安定的に行うバックエンド業務の2つに分けられます。基本的には「フロントエンド業務→バックエンド業務」の順に作業します。

それぞれの業務を細分化したフローは、以下の通りです。本記事ではすべて自社で実施することを想定して、業務フローを解説します。

業務フローのイメージ

EC運営業務フローのイメージ図

1. 商品企画

はじめに、売れる商品を開発するために企画を立案します。
市場調査や競合分析を行い、トレンドや人気商品の特徴を把握し、ターゲットを決めて「どのような商品が売れるか」「どのように売れば購入してもらえるか」を考えます。

商品の企画と同時に原価率や価格設定も算出し、採算が取れるかの確認も重要です。商品のニーズがあり、売上を獲得できると判断したら、販売計画を立て「いつまでに何をすべきか」を具体的に決めていきます 。

2. 販売体制の整備

販売計画に沿って以下の3つの作業を行い、販売できる体制を整えます。

  • 仕入れ・製造
  • サイトの構築・更新
  • 受注・物流体制の構築

仕入れ・製造

品質や納期、コストなどを比較検討し、最適な仕入れ先や製造工場を選びます。
仕入れ先を選ぶ際は、欠品リスクを未然に防ぐために、複数社と契約して安定供給できる体制を整備しましょう。特に商品の需要が急に上がった場合に、欠品によって売上獲得の機会損失にならないよう注意が必要です。

サイトの構築・更新

商品を購入できる体制を整えるために、ECサイトを構築します。
自社や商品のブランドに合うようデザインを設計し、ECサイトを利用する人が使いやすいUI(ユーザーインターフェース)を意識して制作しましょう。
自社でECサイトを作る場合は、1から構築する方法や、既存のシステム・オープンソースなどを活用して構築する方法などがあります。

また、運用開始した後は「閲覧数」や「ページの離脱率」などの指標を確認し、問題がある場合は改善を行います。商品内容の変更や新商品の追加がある場合は、その都度最新の情報に更新することも重要な業務です。

受注・物流体制の構築

受注業務では、主に販売スタッフから倉庫スタッフにすぐに出荷指示ができる仕組み作りを行います。

在庫管理を最適化するために、システムの導入や倉庫の手配なども欠かせません。適正在庫を維持できるよう、ロケーション管理を実施し、商品の所在がわかるように倉庫を整備します。必要に応じて倉庫スタッフを雇い、入出庫作業や伝票管理などの業務を覚えてもらうことも大切です。

また、自社商品を発送してくれる会社やドライバーと契約し、いつでも出荷できる状態にします。ただし、自社で受注・物流体制をすべて整えるのは非常に難しいため、状況に応じてアウトソーシングすることも検討しましょう。

3. 集客

販売体制が整えば、ECサイトのアクセス数を伸ばすために集客を行います。集客するには、主に以下のような方法を活用しましょう。

集客方法の種類 概要
SEO対策 GoogleやYahoo!の検索結果の上位に自社のコンテンツを表示させるための対策を行う
WEB広告 WEBメディアやSNSなどの広告枠にテキストや画像、動画形式の広告を配信する
SNS YouTubeやTwitterなどのSNSでコンテンツの投稿や消費者とのコミュニケーションを行う
インフルエンサーの起用 インフルエンサーに自社商品の紹介を依頼する

さらに、再購入促進のためにリピーター獲得に向けた「クーポンの配信」や「情報発信」も効果的です。

4. 販売

バックエンドの最初の工程として、消費者に対する販売業務があり、主な作業として以下の3つが挙げられます。

  • 受注処理
  • 在庫管理
  • 決済・売上管理

受注処理

商品の受注が入った場合、「在庫引当」「倉庫スタッフへの出荷依頼」「消費者への注文完了のメール送信」などの作業をスピーディーに行います。

これらの業務を受注管理システムを導入して作業した場合、自動処理ができるため、受注から出荷までのリードタイムを短縮できます。もし手作業で対応する場合は、消費者との信頼関係にもつながるため、細心の注意が必要です。

在庫管理

欠品余剰在庫などのトラブルが起きないよう、適切な在庫管理を行います。ピッキング効率や保管効率を改善するために、定期的に商品の保管場所を見直し、倉庫内のレイアウトを整備します。属人化の防止策として、マニュアル作成やルールの共有も大切です。

また、在庫管理システムを導入することで、商品の数の把握や適正在庫数の予測ができるため、在庫管理のコスト最適化を実現します。

決済・売上管理

消費者からの入金を確認でき次第、入金完了メールを送ります。後払い決済を選んだ消費者の場合は商品が届いた後に決済処理が行われるため、特に注意が必要です。

また支払い方法は、クレジットカードだけでなく、QRコード決済や銀行振込など決済方法はできるだけ多くの種類に対応することで、消費者の離脱防止にもつながります。

5. 出荷

商品を消費者に届けるための、主な出荷作業としては、「流通加工・梱包」「配送」の2つです。

流通加工・梱包

流通加工は、商品の生産から出荷の工程で行われる加工業務のことです。出荷前に消費者に品質の高い状態で商品を届けるために、以下のような流通加工を行います。

  • ラッピング
  • チラシの同梱
  • 検品・検針
  • アソート

流通加工によって商品に付加価値が付き、顧客満足度や信頼性を向上させることが可能です。流通加工を終えたら、梱包して出荷できる状態にします。

配送

配送業者に商品の出荷を依頼し、消費者に届けてもらいます。
配送についてはコストやサービス品質に大きく影響するため、業者選びが重要です。複数の配送業者に見積もりを依頼し、自社の予算にあった会社を選びましょう。

また、配送できるサイズの上限や積載できない商品の種類なども確認し、自社商品に対応できる業者を選ぶことをおすすめします。

6. アフターサービス

商品を購入した消費者に対し、クレームや問い合わせ、返金返品対応も行います。丁寧にお問い合わせや対応をすることで顧客満足度の向上につながるため、アフターサービスは非常に重要な業務です。

また、配送完了後は自社商品やサービスの改善に向けて、レビューを促進しアンケート調査のメールを送信しましょう。

ECサイトの構築や運営にかかる費用

EC運営業務(イメージ)

ECサイトの構築や運営にかかる費用は、構築方法によって異なります。

各構築方法の費用相場は以下の通りです。自社のEC通販事業の規模やカスタマイズ性に合わせて構築方法を選びましょう。

ECサイトの構築方法 構築方法の特徴 カスタマイズ性 構築・運用の費用相場
ASP EC構築システムを利用して構築する方法 ~100万円
オープンソース型 ネット無料公開されているECサイトのソースコードで制作する方法 100万円~500万円
パッケージ型 開発会社が販売しているECサイトのパッケージソフトで構築する方法 500万円~1,000万円
フルスクラッチ型 ECサイトをすべて1から構築する方法 1,000万円~

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ECサイトの運営に必要なスキル

ECサイトの運営に必要なスキルとして、以下の4つがあります。

EC運営業務(イメージ)
  • 商品の企画やMD(マーチャンダイジング)スキル
  • WEBマーケティングスキル
  • カスタマーサポートの対応スキル
  • ECサイトの更新スキル

商品の企画やMD(マーチャンダイジング)スキル

消費者のニーズを理解し、高単価であってもECサイトで売れる商品を開発するためには、以下のようなマーチャンダイジングスキルが求められます。

  • 商品の企画力
  • 情報収集力
  • 市場調査や競合分析を行うための分析力
  • 販売方法や商品に付随するサービスの提案力
  • 商品開発のスケジュール管理能力

WEBマーケティングスキル

WEBマーケティングスキルでは、SEO対策や広告運用、SNSの運用などあらゆる媒体で消費者の興味を引き、ECサイトに誘導する集客スキルが求められます。

魅力的に商品を伝えられない場合やキーワードを選定できなければ、サイトのアクセス数が伸びないため、スキルの高さが売上を左右します。

カスタマーサポートの対応スキル

顧客満足度を向上させるには、クレームやお問い合わせに対して消費者の要望を理解し、最適な対応をする能力が求められます。

ECサイトの場合、直接顔を合わせて話す機会がなく、メールやSNSでのやり取りが中心になるため、文章で消費者に対応できるコミュニケーション能力が欠かせません。

ECサイトの更新スキル

多くの人をECサイトに呼び込むには、常に魅力的なサイトになるよう更新し続ける必要があり、以下のような場面で各スキルが求められます。

更新スキルの種類 スキルの詳細
画像制作 ECサイトに掲載する画像やバナーなどを制作するスキル
セールスライティング SEO対策も含めた商品の魅力を伝える文章を作成するスキル
商品登録 大量の商品情報を正確に素早く登録するスキル
撮影 商品の魅力を引き出すために光加減やさまざまな角度から撮影するスキル
画像編集・レタッチ 実物と同じ色合いになるように細かく調整するスキル

ECサイト運営における課題

EC運営業務(イメージ)

EC通販事業者の多くがぶつかる課題として、以下の3つがあります。

  • 集客が難しい
  • リピーターの獲得が難しい
  • 客単価を上げるのが難しい

集客が難しい

自社ECサイトの運営は、最初の頃は知名度が低いため、アクセス数が伸びません。特にSNS運用やSEOで集客する場合は、認知度が上がるまで時間がかかりやすく、地道にコンテンツを投稿し続けて少しずつ流入を増やす必要があります。

もし短期間で売上を獲得したい場合は、インフルエンサーへの商品紹介依頼や、WEB広告の配信で集客しましょう。

リピーターの獲得が難しい

初回で購入した場合でも、2回目以降の購入がなければ長期的に安定した収益を得ることはできません。新規顧客からリピーターに育成するためにも、メルマガやLINEなどで消費者との接点を持ち続け、定期的にクーポンやお役立ち情報を提供をすることで、消費者の再購買意欲を向上させましょう。

客単価を上げるのが難しい

リピーターを獲得できても、客単価を上げられずに売上を伸ばせない場合もあります。客単価を上げるには、販売方法を工夫して購入を促進することが必要です。

消費者が閲覧・購入した商品と関連した商品をレコメンドする「クロスセル」や、1つ上のグレードの商品をレコメンドする「アップセル」を活用して、消費者が追加購入したくなる仕組みを作ることが求められています。

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EC運営支援(アウトソーシング)を利用するメリット

自社でECサイト運営が難しいと考えている場合、EC運営支援(アウトソーシング)を活用するのも1つの手段です。EC運営支援を利用するメリットとして、以下の4点があります。

EC運営業務(イメージ)
  • コストを最適化できる
  • 繁忙期に対応できる
  • コア業務に注力できる
  • サービスのクオリティを高められる

コストを最適化できる

アウトソーシングによって人件費やスタッフの育成、採用にかかるコストなどを削減することができます。

依頼する業務範囲によって費用が高くなる場合もありますが、プロのノウハウによりECサイトの運用が最適化されるため、コストパフォーマンスの高い運用が可能です。

繁忙期に対応できる

セールやキャンペーンなどの繁忙期で社内スタッフでは対応が追いつかない場合も、アウトソーシングによって人員を安定化できます。

ECサイトの運営スタッフが少ない会社や、人材不足に悩んでいる会社は特にメリットを感じるでしょう。

コア業務に注力できる

アウトソーシングによって、ECサイト運営に必要な工数をほかの業務に充てることができます。マーケティング戦略の立案や商品開発に力を入れられるため、将来の売上増加に向けた対策を行い、利益獲得につなげることが可能です。

「ECサイトの運営に時間を割かれて他の業務に力を入れられない」というスタッフの悩みを解決でき、業務負担の軽減が見込めます。

サービスのクオリティを高められる

EC運営のプロにアウトソーシングすることで、サービス品質が高められるため、顧客満足度の向上が可能です。

特に、商品登録では更新が遅れることで販売機会を逃す可能性があるため、EC運営会社へのアウトソーシングでスピーディーな対応を心がけましょう。

まとめ:ECサイトの流れを理解して適切に運営しよう

EC通販事業は「商品企画→販売体制の整備→集客→販売→出荷」の流れで業務を行います。マーケティングスキルやカスタマーサポートの対応スキルなどを身につけ、顧客満足度の高いECサイトを運営しましょう。

当社ではECサイトの運営支援や商品登録を承っていますので、アウトソーシングしたいと考えている方は、お気軽にお問い合わせください。

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