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EC運営

ECサイトのメリット・デメリットは?ECサイト構築の流れも解説

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ECのメリット・デメリット

オンライン上での商品購入が浸透した現在、多くの企業がECサイトで商品を販売するようになりました。ECサイトを活用し、時間や場所に捉われず商品を販売することで売上の向上につながりますが、安定した売上を獲得するためにはさまざまな施策が必要です。

本記事では、ECサイトを開設するまでの流れやメリット・デメリットについて紹介します。ECサイトを始めるまでに必要な準備内容を見ていきましょう。

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ECとは

ECサイトで買い物(イメージ)

EC(Electronic Commerce)は、インターネット上で商品やサービスの取引を行うビジネスモデルで、一般的にECサイト(ネットショップ)で商品を売買することを指します。

ECは主に3つに分類でき、それぞれの違いは以下の通りです。

ECの種類 特徴 ECサイトの例
BtoC-EC 企業と消費者間の取引 Amazon・楽天市場
BtoB-EC 企業同士の取引 モノタロウ・アスクル
CtoC-EC 消費者同士の取引 メルカリ・ココナラ

上記のようにさまざまなECがあり、多くの企業がEC事業に力を入れているため、市場規模が拡大していると考えられます。実際に経済産業省の調査によると、2021年のBtoC-ECの市場規模は20.7兆円となり、2020年よりも7.35%増加したことがわかりました。
(参考:経済産業省/電子商取引に関する市場調査

ECサイトの種類

ECサイトの種類(イメージ)

ECサイトは大きく「自社ECサイト」と
「ショッピングモール型のECサイト」の
2つに分類されます。

それぞれのメリットとデメリットについて紹介します。

ECサイトの種類 メリット デメリット
自社ECサイト ・自由にサイトデザインを決められる
・独自でキャンペーンを実施できる
・一定数の集客には時間がかかる
・運営は自社で全て行うか、
 支援会社を探す必要がある
ショッピングモール型
ECサイト
・モールに一定数の集客が見込める
・運営サポートが受けられる
・出店料がかかる
・価格競争が起こりやすい
・ブランディングの訴求が難しい

自社ECサイト

自社ECサイトは、システム管理やメンテナンスなどを全て自社で行う必要があります。
ECサイトの構築方法は、HTML/CSSやJavaScriptなどの言語を使ってオリジナルで制作する方法や、パッケージソフトを使って制作する方法などがあります。

ECサイトのレイアウトやデザインを自由に決められるため、ブランドイメージを訴求した魅力的なページを制作することで、消費者の購入意欲も高まります。また、自社のタイミングで自由にキャンペーンやセールを実施することも可能です。

ただし、ECサイトを開設しただけでは消費者に訪問してもらえません。開設後は集客する作業が必要になりますが、一定数の集客が見込めるまでには時間やコストがかかることは、理解しておきましょう。

ショッピングモール型のECサイト

ショッピングモール型は、Amazonや楽天のように多くの企業が集まって商品を販売しているECサイトで、以下の2種類があります。

ショッピングモールの種類 概要
出店型
(テナント型)
ショッピングモール内に
自社店舗を構えて商品を販売する
楽天市場・Yahoo!ショッピング
出品型
(マーケットプレイス型)
ショッピングモール内に
自社商品を出品して販売する
Amazon

ショッピングモール型の中でも大手ECサイトは、知名度が高いため集客力が高く、自社の認知度が低い場合でも、モール内の商品検索からの流入で購入してもらえることが特長です。

また、運用や集客に関するサポートを受けられる場合も多く、初心者でも運営面の負担が少ないこともメリットです。ただし、ショッピングモール型のECサイトでは、競合との価格競争が起こりやすい点、出店や出品に手数料がかかる点には注意が必要です。

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ECサイトを活用するメリット

ECサイトを活用するメリットとして、以下の4つがあります。

ECサイトを活用(イメージ)
  • 時間・場所に捉われず商品を販売できる
  • コストを抑えられる
  • 販売方法の自由度が高い
  • データ分析から売上につなげられる

時間・場所に捉われず商品を販売できる

ECサイトでは、実店舗のように営業時間に縛られることもなく、24時間365日商品を販売できるため、販売機会を増やし、売上の向上につながります。また、実店舗の場合は商圏も限られますが、ECサイトでは国内だけでなく海外エリアも商圏にすることが可能になります。

コストを抑えられる

ECサイトは実店舗のように販売スタッフの人件費や光熱費、テナント料などの経費が発生しません。利益率を高くできることから、収益の改善も期待できます。ECサイトの制作や物流体制の構築などの初期費用は発生しますが、運用コストは実店舗よりも抑えられるため、長期的に考えるとコスト削減につながります。

販売方法の自由度が高い

顧客情報を取得できることから、一人ひとりの状況に合わせたサービスや販促施策を決めることが可能です。例えば、リピーター育成の施策としてよく利用される方法は、以下のようなものがあげられます。

  • 定期購入の案内
  • 関連商品の紹介
  • セット販売の案内
  • 割引クーポンの配信
  • ロイヤルティの高い顧客への限定サービス
  • メールマガジン読者への限定サービス

中でも関連商品の紹介はECサイトならではの施策で、特定の商品を見た人に対して関連商品をおすすめ提案することで、客単価の向上につながります。

データ分析から売上につなげられる

基本的にECサイトで購入する際は会員登録が必要になるため、年齢や性別、購入商品などの顧客情報を収集することが可能です。

また、ECサイトのトラッキングが設定できると顧客の行動データも収集できるため、特定ページの滞在時間などを把握することもできるようになります。これらの情報は、ECサイトの改善から既存商品の改善、新商品の開発など、売上の向上につながる施策において大変重要なものになります。

ECサイトを活用するデメリット

ECサイトを活用するデメリットとして、以下の4つがあります。

ECサイトを活用するデメリット(イメージ)
  • 商品の魅力を伝えるのが難しい
  • WEBに関する幅広いスキルが必要になる
  • 売上が安定するまで時間がかかる
  • 競合が多い

商品の魅力を伝えるのが難しい

ECサイトでは実際に商品を手に取ることができないため、魅力が伝わりづらい点があります。

マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると、ECサイトで商品を購入しない人のうち、2割程度が「実際の商品を手に取って確認できない」と理由をあげていました。(参考:クロスマーケティング/オンライン消費に関する調査

商品を手に取ることができないことから「思ったものと違う」「サイズが合わない」というケースが発生しやすく、返品対応返金対応に追われる場合があります。

WEBに関する幅広いスキルが必要になる

ECサイトを運営するためには、以下の知識やスキルの保有が望まれます。

  • ECサイトのページ制作スキル
  • セキュリティに関する知識
  • 商品の画像加工スキル
  • 商品紹介動画の制作スキル
  • メールマガジンやSEOなどのライティングスキル

これらの業務は外注も可能ですが、費用負担が大きくならないように簡単なページ修正やコンテンツ作成などは自社で対応できることが望まれます。

売上が安定するまで時間がかかる

自社ブランドまたは商品の認知度が低い場合は、ECサイトを開設しただけでは消費者に訪問してもらえません。認知拡大に向けた集客を長期間かけて行うことで、はじめて売上を獲得できます。

WEB広告やSNSなどを活用して地道に情報発信していく必要があります。安定した売上が獲得できるまでには時間やコストがかかることは、理解しておきましょう。

競合が多い

ECサイトは商圏が広いことや市場規模が大きいことから参入している企業が多く、競合とのシェア争いは避けて通れません。

競合より良い商品・サービスでなければ、売上を向上させることは難しくなります。
競合に勝つためには、商品の機能性やデザインはもちろんのこと、ブランドストーリーや自社コンセプトを浸透させて、差別化を図ることが大切です。

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ECサイトを始めるまでの流れ

ECサイトは、基本的に以下の8つのステップを行うことで開始できます。

ECサイトを始める流れ(イメージ)
  1. 市場調査と競合分析を行う
  2. 商品のコンセプトやターゲットを決める
  3. 運営に必要なツールを導入する
  4. 決済方法を決める
  5. ECサイトを構築する
  6. 受注体制を構築する
  7. 物流体制を構築する
  8. ECサイトへ集客する

1. 市場調査と競合分析を行う

自社商品が参入できるかを判断するために、市場調査と競合分析を行いましょう。

市場調査は経済産業省や総務省などの公的機関による調査や、企業の調査などの一次情報を参考に今後の需要を予測します。競合分析では、自社と競合の商品の機能やデザイン、価格などの観点から特徴を洗い出し、比較して自社商品の優位性を見出します。

2. 商品のコンセプトやターゲットを決める

販売する商品情報をもとに、コンセプトやターゲットを決めます。

自社商品の優位な点から、顧客に与えられる価値が何かを考えてコンセプトを決めることで、差別化を図ることが可能です。また、年齢や性別、趣味・関心など、さまざまな要素からターゲットを絞り込みましょう。コンセプトとターゲットの明確化によってサイトのデザインや伝えたいメッセージが決まり、ブランディングへつなげることができます。

3. 運営に必要なツールを導入する

ECサイトを運営するために、以下のようなハードウェアやソフトウェアを用意します。
それぞれ自社に不足しているものがある場合は、購入・契約しましょう。

ハードウェア ソフトウェア
・ECサイト構築用パソコン
・商品撮影用カメラ、照明機材
・カスタマーサービス対応用電話
・納品書印刷用プリンター
・画像、動画編集ソフト
・ECサイト構築に必要なソフト、コードエディタ
・商品管理するための在庫管理システム

4. 決済方法を決める

対応する決済方法を決めましょう。多くの顧客層を獲得するためには、幅広い決済方法に対応できると安心です。ECサイトで比較的利用されている決済方法は以下の通りです。

  • クレジットカード決済
  • ID決済
  • QR決済
  • キャリア決済
  • コンビニ決済
  • 銀行振込
  • 後払い

最低限クレジットカード決済には対応できるようにしましょう。また、若い世代をターゲットにしている場合は、QR決済を利用できるようにすることをおすすめします。

5. ECサイトを構築する

自社コンセプトやターゲットをもとにECサイトのデザインを設計し、構築します。
ECサイトには以下の機能が必要になるため、オリジナルで一から構築する場合は漏れのないように注意しましょう。

  • カート機能
  • セキュリティ機能
  • 注文管理機能
  • 顧客管理機能
  • ログイン機能
  • お問い合わせフォーム
  • データ分析機能

モール型やパッケージソフトを活用する場合は、上記の機能は付いているため一から構築は不要です。ただし、自社に制作するノウハウがなくECサイトの構築に不安がある場合は、アウトソーシングも検討しましょう。

さらに、ECサイトの構築後は商品登録や商品ページ作成など、ECサイトのコンテンツを作り込む必要もあります。

6. 受注体制を構築する

受注体制を整えるために、受注管理やお問い合わせ対応の方針を決めます。

業務フローを作成し、受注から発送までの流れをスタッフ全員で共有できるようにしておきましょう。ただし、受注やお問い合わせの件数が多ければ多いほど対応が煩雑になり、リソース不足になりやすいため、状況に応じてアウトソーシングも検討しましょう。

7. 物流体制を構築する

自社で物流体制を構築する場合は、商品数に応じて倉庫の手配をし、商品の保管場所や在庫数を的確に把握できるように整備します。また、ラッピングやセット品などの流通加工が必要な場合は、設備の導入や加工スペースの整備も行います。

物流においても自社管理が難しい場合や、物流品質で差別化を図りたい場合はアウトソーシングも検討しましょう。

8. ECサイトへ集客する

商品の受注から発送までの体制が整った後は、ECサイトの運用を開始します。

最初はSEOやSNS、WEB広告などを活用して根気強く集客をしましょう。自社商品に関連する分野に知見のあるインフルエンサーに商品を紹介してもらうことができると、さらなる認知拡大につながります。

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まとめ:メリット・デメリットを理解してECサイトを始めよう

ECサイトを活用することで販売機会を増やし、取集した顧客情報から細かな分析が可能になるため、販売戦略の改善や売上の向上につながることがわかりました。市場調査や競合分析を徹底的に行い、魅力的なECサイトを構築して根気強く集客を進めましょう。

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