DC（ディストリビューションセンター）とは、入荷した商品を一度センター内に保管して、消費者からの注文や店舗からの出荷指示にもとづいて出荷する在庫型物流センターです。
多くの在庫を保管できるため、大ロット単位の購入でコストを抑えられる点がメリットです。
本記事では、DCの特徴を解説したうえで、TC（トランスファーセンター）との違いや、メリット・デメリットについて紹介します。物流センターの運営者は是非ご参考ください。
目次
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１DC(ディストリビューションセンター) とは
DC（ディストリビューションセンター）とは、入荷した商品を物流センターに一度保管して、消費者からの注文や店舗からの出荷指示にもとづいて、ピッキング・梱包・出荷作業を行い、商品を発送する在庫型物流センターです。
一般的な倉庫は商品を保管することに特化していますが、DCは効率的に商品を出荷できるようになっている点も特徴です。
たとえば、センター内をピッキング作業が効率化できるようなレイアウトを採用しているケースや、大型トラックへスムーズに積み込みができるような搬入経路を設けているケースがあります。
２DC(ディストリ ビューションセンター) 以外の物流センター
物流センターの種類には、DC（ディストリビューションセンター）以外にも大きく分けて３種類があります。
| 物流センター | 特徴 |
|---|---|
| DC (ディストリビューションセンター) | 入荷した商品を物流センターに一度保管し、消費者からの注文や店舗からの出荷指示にもとづいて、都度出荷・発送する在庫型物流センター |
| TC (トランスファーセンター) | 入荷した商品を保管せずに、発送することに特化している通過型物流センター |
| FC (フルフィルメントセンター) | EC通販事業における商品の注文対応から発送までの、一連サービスを担う物流センター |
| PDC (プロセスディストリビューションセンター) | 流通加工・物流加工の機能をもつ、在庫加工・在庫型物流センター |
TC (トランスファーセンター)
TC（トランスファーセンター）とは、入荷した商品を保管せず発送に特化した通過型物流センターで、仕分けや積み替えがメインの役割です。
商品を保管しないため、DCほど大規模なスペースが必要なく保管コストを削減できる点が特徴です。また１人の消費者が複数種類の商品を注文した場合、TCでまとめて仕分けることで発送トラックの台数を削減することができます。
ただし、TCには大規模な保管スペースがないため、センター内に商品が溜まらないように注文に対して素早く出荷しなければなりません。TCには、入荷した商品を物流センターに保管せずに発送先別に仕分けするクロスドッキングが適しています。
FC (フルフィルメントセンター)
FC（フルフィルメントセンター）とは、EC通販事業における商品の注文対応から発送までの一連のサービスを担う物流センターで、以下のような業務が可能です。
- 入荷・検品・検収
- 商品保管・在庫管理
- 流通加工
- 受注業務・顧客対応
- 決済業務
- ピッキング
- 出荷検品
- 梱包
- 発送
- 返品・返金業務
PDC (プロセスディストリビューションセンター)
PDC（プロセスディストリビューションセンター）とは、商品の組み立てや食品加工などの流通加工の機能をもつ在庫加工・在庫型物流センターであり、工場に近い役割を担っている場合もあります。
PDCで生鮮食品を扱っている場合、品質を維持するため、消費者に健康被害が出ないようにするために、厳しい温度管理や衛生管理を行う点が特徴です。
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３DCにおける物流業務の流れ
DC（ディストリビューションセンター）における物流業務の流れは、
「入庫 → 棚入れ → ピッキング・検品 → 出荷」になります。
納品された商品をDCに保管するために入庫・棚入れを行います。入庫時は入荷予定リストをもとに検品を行い、商品の種類や数量、品質に問題がないか確認します。
検品完了後、各DCで定めているルールにもとづいて商品を棚入れします。その後、消費者からの注文や店舗からの出荷指示にもとづいてピッキング・検品を行い、商品に問題がなければ出荷します。
４DCのメリット
DC（ディストリビューションセンター）には、以下のメリットがあります。
- 大ロット単位の購入でコストを抑制できる
- 大量注文にも対応できる
大ロット単位の購入でコストを抑制できる
大量の商品を保管できるため、大ロット単位で購入することで商品の仕入れ値を安く抑えることが可能です。また、一度に大量購入することによって、調達時にかかる物流コストが削減できる点もメリットです。
大量注文にも対応できる
大量の商品を保管できるため、一度に大量の注文が入った場合にも在庫切れによる遅延の発生を防ぐことができます。万が一、誤出荷が発生した場合にも、迅速に対応することが可能な点もメリットです。
５DCのデメリット
DC（ディストリビューションセンター）には、以下のデメリットがあります。
- 棚卸が必要になる
- 在庫の保管コストがかかる
棚卸が必要になる
DCでは多くの商品を保管するため、棚卸を行い在庫数を適切に管理しなければなりません。保管している在庫数が多いほど、棚卸にかかる工数やコストは大きくなります。
棚卸には、一度物流センターの運営をすべて止めて実施する「一斉棚卸」と、部分的に順番に実施する「循環棚卸」があります。売上を止めずに棚卸をしたい場合は、循環棚卸を採用しましょう。データ上の在庫数と実際の在庫数が一致しない棚卸差異を防止し、適切な棚卸を行う必要があります。
在庫の保管コストがかかる
DCでは多くの在庫を保管するため、機材や人件費などのコストが発生します。また、在庫を保管するためのラックや管理システム、空調設備、マテハン機器などのコストも発生します。自社でDCを運営する場合は、事前にコストシミュレーションをすることが必要です。
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６まとめ：DCのメリットを理解して自社物流を運営しよう
DC（ディストリビューションセンター）とは、入荷した商品を一度保管し、消費者からの注文や店舗からの出荷指示にもとづいて出荷する「在庫型物流センター」です。多くの商品を保管できるため、大ロット単位の購入で商品の仕入れ値を抑えたり、大量注文に対応できる点がメリットです。
当社では、全国の主要拠点に物流センターを保有し、万全のサポート体制で物流サービスを提供しております。物流に関する課題をお持ちでしたら、お気軽にお問い合わせください。
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