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過剰生産とは?原因や対策、デメリットと業界別の事例を紹介

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過剰生産 原因や対策、デメリットと業界別の事例

過剰生産とは、市場の需要を超えて商品が生産されている状態を指します。 過剰生産の状態では、在庫が増加しキャッシュフローが悪化するため、企業活動に影響を及ぼす可能性があり、慎重な検討が必要です。

本記事では、過剰生産の原因と対策や業界別における具体的事例を紹介します。商品の生産計画を担当される方はぜひご参考ください。

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過剰生産とは

過剰生産とは(イメージ)

過剰生産とは、市場の需要を超えて商品が生産されている状態のことで、経済学用語の一種です。

適切なデータ分析やシステム導入などで適切な需要を予測し、過剰生産を発生させないように事前に計画を立てることも必要です。例えば、生産者が需要を正確に予測できなかった場合や、市場を過剰評価し、需要を超えて生産してしまった場合などに発生します。

過剰生産の原因

​過剰生産が発生する背景として考えられる主な原因は以下の2つです。

過剰生産の原因(イメージ)
  • 需要見通しの誤り
  • 生産計画の調整不足

需要見通しの誤り

例えば、ニーズを見込んで新商品を生産したものの、予想よりも売上が伸びなかった場合、商品が過剰に生産され在庫が余った状態となります。 需要見通しを立てる際は、調整できる要因とそうでないものがあることを理解し、誤差の発生を前提とした予測を行うことが重要です。

生産計画の調整不足

生産計画が適切に調整されないと、過剰生産が発生する傾向にありますが、一方で生産計画の調整が難しい場合もあります。例えば、農業においては、近年の異常気象による天候不良です。豊作のときは、市場の需要よりも多く生産してしまうため、過剰生産となります。

過剰生産の対策

過剰生産の対策には以下の3つが考えられます。

過剰生産の対策(イメージ)
  • 新しい生産工場の建設抑制
  • 海外輸出の検討
  • 生産工場の海外移転

国内での過剰生産が問題の場合は、新しい工場の建設を抑え、生産能力自体を抑制することも有効です。 一方で、既に商品が余っている場合には、新たな市場開拓として海外輸出も対策のひとつです。さらに国内だけでなく、海外市場も検討する場合は、生産工場の海外移転も検討しましょう。

海外輸出における注意点としては、アンチダンピングがあります。アンチダンピングとは、不当に安く輸出することで輸入国側から関税を課せられることであり、適正価格での輸出が大切です。

過剰生産のメリット

過剰生産には以下のようなメリットも3点存在します。

過剰生産のメリット(イメージ)
  • 欠品の防止
  • 急な需要増加への対応
  • トラブルへの迅速な対応

欠品の防止

過剰生産では在庫が増えるため、欠品を防ぎ販売機会損失を回避することが可能です。注文後にすぐ納品できるため、消費者や取引先への信頼度も向上します。

欠品を防ぐための最低限の在庫量を安全在庫と呼び、在庫の過剰がない適切な量を保つ目安となる在庫量は適正在庫と呼びます。安全在庫や適正在庫を指標にすることで、欠品の防止と今後の過剰生産の対策にもなるでしょう。

急な需要増加への対応

在庫が豊富にある状態では、急な需要増加にも対応できます。例えば、急にメディアで取り上げられて話題になることや、天候や経済状況の変化で需要が急増した場合など、在庫があることで不測の事態にも対応できます。

トラブルへの迅速な対応

過剰生産で在庫があることで、例えば、輸送途中での貨物事故やトラブルが発生した場合においても、すぐに代替え商品を発送できます。消費者からのクレームや、商品の交換の要望があった場合にも迅速に対応可能です。

過剰生産のデメリット

過剰生産により起こるデメリットを4つ紹介します。

過剰生産のデメリット(イメージ)
  • 収益の悪化
  • 商品価値の低下
  • 在庫管理コストの増加
  • キャッシュフローの悪化

収益の悪化

過剰生産により需要を上回った数量の商品が市場に出回ることで、商品価格は本来の販売価格よりも安く設定されます。

見込んだ売上が立たないばかりではなく、資金も回収できないため損失が発生し、収益が悪化することも少なくありません。対策としては、安く販売する廉価販売か、最終的には廃棄が考えられます。

商品価値の低下

在庫が増加し、滞留することで保管中に品質や商品価値が下がる恐れがあります。

具体的には、食品のように品質そのものが劣化してしまう場合や、品質は変わらないものの、商品自体が時代に合わなくなることです。このような在庫を滞留在庫と呼びます。すでに発生した滞留在庫においても、廉価販売か廃棄が解決方法のひとつです。

在庫管理コストの増加

過剰生産による在庫の保管や管理、維持費用などにより管理コストが増加します。例えば、自社の保管スペースがなく、外部倉庫に保管する場合の保管料や棚卸しなどの費用の発生です。

管理や維持自体に費用がかかるため、必要以上の在庫を保管することは無駄な管理コストの発生につながります。

キャッシュフローの悪化

在庫は棚卸資産のための資金の一部ですが、企業が使える資金が減ることで、キャッシュフローや資金繰りが悪化する可能性があります。現金資産は流動性も高く、他分野への投資や運用が可能です。一方で在庫として資本を固定すると、在庫からの利益率はゼロとなります。

資金繰りの改善には、キャッシュフローを増加させることが重要なため、まず過剰な在庫を減らすことが必要です。その上でキャッシュフローを改善させるには、欠品をなくし最低限の適正在庫を保つ安全在庫を検討することも対策のひとつと考えられます。

過剰生産の事例

過去に過剰生産が発生した、または今後の過剰生産を懸念する業界別の事例を紹介します。

過剰生産の事例(イメージ)
  • 鉄鋼業界:中国における鉄鋼の過剰生産
  • 食品業界:食品ロス
  • 自動車業界:電気自動車の過剰生産への懸念

鉄鋼業界:中国における鉄鋼の過剰生産

中国では2000年代〜2010年代にかけて、鉄鋼生産の設備が充実し、生産能力が3倍以上に伸びました。理由は、中国においてビルや鉄道などの建設ラッシュが予想され、投資が進んだからです。過剰生産の状況下では生産設備の生産能力の伸びに比べ、実際の生産量の増加が徐々に緩やかとなり、投資した設備も余ってしまいます。

市場規模が大きいため、世界経済にも影響しました。鉄鋼価格が世界的に下落し、経済の悪化にもつながった事例です。

食品業界:食品ロス

過剰生産による食品ロス(フードロス)の問題です。消費者庁によると、日本では年間523万トンが食品ロスとなり、毎日大型10トンのトラック1,433台分を破棄しています。ひとり当たり毎日おにぎり1個分の食べ物を捨てている計算です。
(参照:食品ロス削減関係参考資料/消費者庁

また、本来食べられる食品を除去することを過剰除去といいます。食品の過剰生産と過剰除去は、生産コストや廃棄コストの増加、処理によって起こる温室効果ガス増加により環境負荷が高まります。食品ロスを減らす取り組みは今後の課題です。

自動車業界:電気自動車の過剰生産への懸念

自動車業界における過剰生産の懸念は、大規模な電気自動車(EV:Electric Vehicle)の工場が乱立していることです。当初フォードは2026年までに年間200万台以上、テスラは中国やドイツ、メキシコなどに工場を増やし、2030年までに年間2,000万台の生産計画を発表していました。

しかし、電気自動車の需要の低迷から、フォードは建設中の工場の生産能力や雇用計画を縮小することを発表しました。中国は過剰生産を懸念し、工場拡大の承認に対して消極的です。このような競争激化は、過剰生産を引き起こす可能性があると懸念されています。

まとめ:過剰生産は慎重に検討しよう

過剰生産により在庫が増加し、在庫が増えることで急な需要増加へ対応が可能になり、消費者の要望に応えられるメリットもある一方で、在庫管理コストの増加や品質低下による在庫破棄、キャッシュフローの悪化などがデメリットです。

正確な需要予測と適切な生産計画を行うことが非常に重要です。

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