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検品作業のミスを減らす方法とは?検品の重要性や作業のコツを解説

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検品作業のミスを減らす方法とは?検品の重要性や作業のコツを解説

宅配便取扱個数が増加し、取扱品目や出荷先が多様化する物流業界では、作業者の負担が増大しています。特に、企業の信頼性に直結する検品作業は、作業量が増大しても漏れやミスを出すわけにはいかないため、課題を抱えている企業は多いのではないでしょうか。

本記事では、検品作業の流れや重要性を確認し、ミスが起きる原因を踏まえた対策について解説します。

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検品作業とは

検品作業とは、商品の数量や状態を一つひとつ確認し、取り扱う品物全体の品質を維持する作業のことをいいます。

検品作業(イメージ)

検品作業には2つの種類があり、商品が入荷されてきた際に行われる「入荷検品作業」と、消費者からの注文を受けて出荷する前に実施する「出荷検品作業」に分かれます。

検品作業

入荷検品作業は、注文した商品が自社の倉庫に届いた段階で行う作業です。発注書・納品書と現物を照らし合わせて、個数と状態を確認します。

入荷された商品の個数が間違っていることに気づかずに商品を保管した場合、リスト上の在庫数と実際の在庫数に差異が生まれて、棚卸作業の負荷増大や欠品トラブルなどを招く可能性があるため、非常に重要な作業です。

入荷検品作業では、主に下記の7項目をチェックします。

【入荷検品作業のチェック項目】

  • 予定どおりの個数が納品されているか(発注書や納品書と現物の個数にずれがないか)
  • 規格や色が注文どおりか
  • 不良品や傷のある品が混じっていないか
  • 商品が正常に作動するか
  • 異物が混入していないか
  • 外箱に破損はないか
  • 賞味期限や消費期限を超過していないか

この段階で異常や数量の違いを発見できたら、出荷元に速やかに確認をとり、返品処理などを行います。

出荷検品作業の流れ

出荷検品作業は、消費者から注文が入った商品を発送する前に行う作業です。注文内容を記した伝票と、ピッキングした商品の情報を見比べ、納品内容に間違いがないか確認します。

出荷検品作業でミスがあると、消費者に間違った荷物が届く、または届いても動作不良で使えないなどの事態が発生しかねません。企業の信頼性を揺るがすクレームやトラブルに発展する可能性もあるため、慎重な作業が求められます。

出荷検品作業でチェックするのは、主に下記の3項目です。

【出荷検品作業のチェック項目】

  • 注文内容と納品内容が同じか
  • 梱包は適切に行われているか
  • 商品に汚れや破損がないか

検品作業の重要性

検品作業は、消費者との直接の接点となる商品を「安全に、質の良い状態で届けるため」のカギとなる作業です。

検品作業(イメージ)

入荷検品作業に漏れがあると在庫数にも影響するため、あるべき商品がないことで販売機会を逸し、結果として顧客満足度を下げるリスクもあります。

また、出荷検品作業にミスや抜け・漏れがあると、消費者に届けることができず、顧客満足度や自社への信頼度が低下します。検品作業は、形がある商品を扱う企業にとって非常に重要で、商品本来の質を維持するためにも細心の注意を払って取り組むべき作業だといえます。

検品作業でミスが起こる原因

検品作業は、物流プロセスの中でも非常に重要な役割を担っている作業にもかかわらず、検品作業におけるミスをゼロにするのは難しく、苦労している企業が多いのが現実です。
検品作業のミスが起こる理由としては、大きく下記の3つが考えられます。

検品作業(イメージ)
  • 人間の目と手によるアナログ作業
  • 経験不足の人員配置
  • 確認事項の多さ

人間の目と手によるアナログ作業

検品作業のほとんどは、人間の目と手によるアナログな作業です。アルファベットや数字が並ぶ品番を目視し、納品書と照らし合わせる作業にはかなりの集中力が必要で、取り扱う商品の数や種類が増えるにつれてミスが発生しやすくなる傾向にあります。

検品作業で起こるミスの多くは、品番の見間違いや似たような商品の取り違えといった人為的なものです。

経験不足の人員配置

検品作業はスキルと経験が必要な作業であるにもかかわらず、単調なイメージが先行して
「誰にでもできる仕事」と思われやすいため、人員配置のミスが起こりがちです。

商品知識が豊富でないと商品の区別に悩むケースもあるため、本来ならベテランを配置するのが望ましいといえますが、実際にはアルバイトや派遣社員など、経験が浅い人が検品担当に配置されることも少なくありません。この不適切な人員配置が、単純な認識ミス・確認ミスを増やす原因になります。

さらに注意すべきは、ベテランを配置すれば問題が解決するとは限らないことです。何度もこなしている作業には慣れと慢心が生まれ、思い込みによるミスを誘発しやすくなります。

また、外観も品番もほぼ同じ商品を順番に検品し続けていると集中力が切れるなどのリスクが高まります。作業に精通している担当者を配置した場合にも検品の順番には気を配るなどの工夫が必要です。

確認事項の多さ

検品チェックリストの記載項目が多すぎると、一つひとつの商品について見るべきポイントが多くなり、その分ミスが増えます。検品の項目は、最低限まで絞り込むことが重要です。

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検品作業のミスを減らす方法

検品作業は企業にとって非常に重要であるにもかかわらず、数え間違いやチェックポイントの見落とし、台帳への記入ミスといったヒューマンエラーが発生しやすい業務でもあります。

特に商品の取扱個数が多く、種類も豊富な倉庫では、検品作業が企業経営のボトルネックになっているかもしれません。ここでは、自社の検品作業にミスが多いと感じたときに実践したい対策を6つ紹介します。

検品作業(イメージ)
  1. 作業をマニュアル化する
  2. 商品の保管場所を工夫する
  3. 検品リストはシンプルにする
  4. 品番は区別しやすくつける
  5. WMSやハンディターミナルなどを導入する
  6. 物流アウトソーシングを活用する

1. 作業をマニュアル化する

担当スタッフによって作業品質に大きな差異が生まれないよう、作業の流れや検品時のチェック項目について、詳しいマニュアルの作成と共に検品の抜け・漏れを防ぐため、確認すべき項目のチェックリストも用意しましょう。

作業に慣れてくると手順を飛ばしたり、自己流に対応するスタッフが出てくる可能性があるため、「どんなときも手順を守る」という意識を浸透させ、平準化を図ることが大切です。

品質の判断については、個々のスタッフに任せると評価にばらつきが生じ、結果的に顧客満足度を下げる要因になるため、判断に迷う場合は、上司の指示を仰ぐよう指導しましょう。

マニュアル化と教育を行ってもミスが発生する場合は、客観的に見直して手順を改善しなければなりません。手順を変えたらすぐにマニュアルに反映し、周知徹底することも重要です。
その後も必ず定期的にマニュアルを見直して、より状況に合った内容へとブラッシュアップしていく必要もあります。

2. 商品の保管場所を工夫する

似たような商品がすぐそばにあると、見間違いによるケアレスミスの原因になります。

色や形、大きさなどが似ている商品はできるだけ離れた場所に保管し、わかりやすい目印をつけておくといいでしょう。乱雑に置かれた商品群から必要な商品を探すのは大きな手間となり、作業効率と集中力が落ちるため、整理整頓も心掛けてください。

倉庫に入った瞬間、荷物の位置を視覚的に把握できるよう、ロケーション番号は大きく見やすい表示にすることも重要です。

3. 検品リストはシンプルにする

検品のチェック項目が増えるほど、作業は煩雑化し、集中力が必要になります。検品のチェックリストには、作業に欠かせない下記の3項目だけを入れるという方法も有効です。

【検品チェックリストに不可欠な項目】

  • 品番
  • 保管場所
  • 数量の情報

商品名が記載されていると、似た商品名と混同するため、入れる必要はありません。
「検品リストはシンプルに」が鉄則です。

4.品番は区別しやすくつける

品番はアルファベットや数字の羅列がほとんどですが、異なる商品の品番がほぼ同じで、数字が1つしか違わない場合は、ミスの発生要因になりかねません。
検品ミスを減らすという観点からは、商品ごとにひと目で違うことがわかる品番をつけるように徹底しましょう。

5. WMSやハンディターミナルなどを導入する

検品のミスの最大の原因は、手作業であることです。システムや機器を導入して機械による正確なチェックを取り入れることで、大幅な作業精度の向上と効率化が見込めるでしょう。

検品作業のミス削減には、バーコードやRFIDタグをスキャンすれば品番や数量を照合できるハンディターミナルや、資材・商品の入出庫管理・在庫管理などの機能を搭載したWMS(倉庫管理システム:Warehouse Management System)などの導入が効果的です。

ただし、初期費用とランニングコストがかかるため、自社の作業量や課題に応じて検討する必要があります。

6. 物流アウトソーシングを活用する

自社で検品に限界を感じている場合は、物流作業のアウトソーシングも1つの選択肢となります。物流アウトソーシングは、検品を含めた物流作業をプロに一任する方法です。プロの知見と経験に基づく作業を導入できるため、検品業務の高品質化が期待できます。

人件費の削減や、これまで検品作業にあたっていた人員をコア業務に配置することによる人手不足の解消といった、付随的な効果が見込めるのもメリットです。一方、自社に物流のノウハウが蓄積しないことがデメリットとなります。

まとめ:検品作業の品質を上げて、企業の信頼性を高めよう

検品作業は、顧客満足度と企業への信頼性に関わる重要な作業です。
ミスが多発している場合は、早急に原因を解明し、改善を図りましょう。改善方法としては、社内でできる作業の工夫のほか、システムの導入やアウトソーシングの活用も有効な選択肢となります。

当社では、検品作業の品質向上に悩む企業に寄り添った物流代行サービスをご提案しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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