360通販note
物流 (在庫管理)

VMIとは?メリット・デメリットや注意点、導入事例を解説

 更新日 :
VMI メリット・デメリットや注意点、導入事例など

VMIとは、ベンダー主導の在庫管理方法です。従来はバイヤーが在庫を管理し、必要に応じてバイヤーからベンダーに発注を行う形が主流でしたが、近年はVMIと呼ばれる在庫管理方法が注目されています。

本記事では、VMIのメリットやデメリット、注意点や導入事例を紹介します。VMIを取り入れようと考えている方は、ぜひご参考ください。

「物流についてまずは相談したい」
と考えている方へ

750社を超える通販支援実績をもつスクロール360は、
商材を問わず、幅広い事業者様より評価いただいています

\ 会社紹介資料はこちら /

資料ダウンロード

\ 無料相談・お見積はこちら /

お問い合わせ

VMIとは

VMI(Vendor Managed Inventory)とは、ベンダーが主導となって行う在庫管理のことです。

VMI(イメージ)

通常は、バイヤーが商品の使用状況や販売状況を確認し、在庫の補充・管理を行います。一方VMIは、バイヤーではなくベンダーが在庫の補充や管理を行います。

具体的には、従来バイヤーが行っていたデータに基づく販売予測や生産予測などをベンダーが行うことで、効率的な在庫管理を実現できます。以下では、VMIを理解するために必要なベンダー・バイヤーの意味とVMI倉庫について解説します。

ベンダー・バイヤーの意味

一般的にベンダーは売り手業者を示し、材料や商品を納品する立場です。一方でバイヤーは商品や材料の買い手業者を表し、ベンダーから材料や商品を仕入れます。

【ベンダーとバイヤーの意味】
立場 具体例
ベンダー:買い手がメーカー等の製造業の場合 商品の生産に必要な材料を供給する業者
ベンダー:買い手が商品を販売する小売業の場合 商品を納品する業者
バイヤー:メーカーの場合 材料を仕入れ、買い付けるメーカー
バイヤー:小売業の場合 商品を仕入れるスーパーやコンビニなど

VMI倉庫とは

VMI倉庫とは、VMIで発注される部品や材料、商品などを1ヶ所にまとめて保管するための専用倉庫であり、一般的にはベンダー側が用意します。

たとえば、バイヤーが商品を生産するメーカーの場合、商品の生産工場に各ベンダーが材料を直接納品することが一般的です。しかしVMIでは、直接工場に納品せず一旦VMI倉庫に集約し、メーカーの生産計画に沿ってVMI倉庫から商品の生産工場へ納入します。

このように、VMI倉庫はベンダーとバイヤーの間に位置する専用倉庫で、一般的にバイヤーの生産工場拠点の近くに設置される傾向があります。

VMIとJIT(ジャスト・イン・タイム)の違い

JIT(ジャスト・イン・タイム)とは「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ造る」という考え方に沿った方法であり、徹底したムダを排除する思想にもとづいています。

VMIとJIT(ジャスト・イン・タイム)の違い(イメージ)

VMIとの違いは、在庫管理の主導者です。
VMIの在庫管理はベンダー主導ですが、JIT(ジャスト・イン・タイム)の在庫管理は従来通りバイヤーが行います。

VMIとJIT(ジャスト・イン・タイム)は効率的な在庫管理を目指す目的は同じですが、目的に向けたアプローチが異なるのです。

VMIのメリット

VMIのメリットについて、バイヤーとベンダーの双方の立場から解説します。

VMI メリット(イメージ)

ベンダーのメリット

  • 生産や納品計画の改善
  • 機会損失の回避

バイヤーのメリット

  • 業務負担の軽減
  • 適正在庫による資金繰りの改善

ベンダーのメリット

VMIを導入することによりベンダーが得られるメリットは以下の2つです。

  • 生産や納品計画の改善
  • 機会損失の回避

生産や納品計画の改善

ベンダーはバイヤーの生産状況や売上状況を把握できるため、生産量や納品数の計画を立てやすくなり、結果として不良在庫の削減につながります。

たとえば、季節で売れ行きが変化するシーズンものの商品の場合、詳細なデータを入手することにより、状況に適した生産計画や納品計画へ改善できます。ベンダーは生産効率が上がるため、ムダを削減した生産計画が実行可能です。

機会損失の回避

従来の納品方式では、急な需要の増加で大量の発注を受けた場合、ベンダーの在庫が不足し欠品する可能性もあります。欠品は販売機会の損失のみならず、その後のお互いの信頼関係に影響することも少なくありません。

一方VMIでは、バイヤーの状況を詳細なデータで把握できるため、ベンダーはバイヤーの状況に合わせた生産や納品を行えます。不良在庫の削減だけでなく、欠品による機会損失も回避可能です。

バイヤーのメリット

VMIを導入することでバイヤーが得られるメリットは以下の2つです。

  • 業務負担の軽減
  • 適正在庫による資金繰りの改善

業務負担の軽減

VMIではベンダーが生産状況や売上状況を分析し、VMI倉庫に納品を行うため、バイヤーは従来の発注業務や在庫管理に対する業務を削減できます。さらに、在庫管理や棚卸しの業務がなくなることで、バイヤーは重要な業務に注力できる時間が増えます。

具体例としては、従来は在庫管理や発注業務を行っていた従業員を配置転換させることが考えられます。VMIにより業務負担が軽減され、効率的な人員配置が行えるでしょう。

適正在庫による資金繰りの改善

適正在庫とは、過剰在庫にならず、かつ欠品も起こらない適正な在庫数を保った状態のことです。ベンダーが生産状況や売上状況にもとづき生産・納品を行うため、バイヤー側は適正在庫を保てます。

とくに製造小売業や卸売業は、在庫のコントロールで資金繰りに影響します。VMIでは仕入れのタイミングや数量も適正な水準に改善されるため、棚卸資産の過剰在庫がなくなり、資金繰りが改善するでしょう。

VMIのデメリット

VMI デメリット(イメージ)

VMIのデメリットについて、ベンダーとバイヤーの双方の立場から解説します。

ベンダーのデメリット

ベンダーのデメリットは、高度な在庫管理の技術、ノウハウが求められることです。

VMIはバイヤーの状況に応じた受発注予測や生産計画の策定など、高度な在庫管理の技術が必要となります。たとえば、売上状況から生産数を予測するデータ分析の技術が挙げられます。

ノウハウがないとデータを活用しきれず、結果としてITコストだけが目立つことも少なくありません。VMIを導入する際は、データ運用といった専門的な知識もつけて取り組むとよいでしょう。

バイヤーのデメリット

バイヤーのデメリットは、ITシステム投資が発生することです。

ベンダーに生産状況や売上状況を共有するためにITシステムの導入が必要となりますが、初期投資のみならず、利用料などのコストが継続して発生します。

また、ITシステムに直結するコストだけでなく、従業員がシステムを扱えるようにするための教育コストや、システム化への移行期間も必要です。場合によっては、想定外のトラブルが発生する可能性もあります。

ITシステム投資のコストを抑えるには、VMIのシステム料があらかじめ含まれているVMI倉庫を候補にし、ITシステム投資のハードルを下げることが考えられます。

VMI導入時の注意点

VMI導入時の注意点は以下の2つです。

VMI 注意点(イメージ)
  • 取引条件を明確化した契約の整備
  • 情報共有の仕組みの構築

取引条件を明確化した契約の整備

VMIでは売上を含む重要な情報を他社と共有するため、情報管理やコンプライアンスを重視した契約を結ぶことが重要です。在庫が余った場合の責任の所在など、在庫管理業務についても詳細に記載します。

加えて、下請法に抵触しないよう注意しましょう。ベンダーが在庫を保有しながら、バイヤーに販売されるまで代金が支払われない場合は、下請法に抵触する可能性があります。

万が一トラブルが発生した際に円滑に解決できるよう、取引条件を明文化した契約書を作成しましょう。

情報共有の仕組みの構築

VMIの導入を成功させるポイントは、ベンダーとバイヤー間の情報共有です。ベンダーはバイヤーからの情報を活用して生産計画や納品計画を立てるため、情報共有の仕組みの構築に重点をおくことを推奨します。

システム操作に慣れるまでの移行期間はトラブルが発生しやすい傾向があるため、情報共有にはITシステムの整備も必要です。日頃からベンダー・バイヤー間で双方の担当者の連絡先共有を行い、円滑なコミュニケーション体制の構築を心がけましょう。

VMIの導入事例

VMIの導入事例を2社紹介します。

VMI 導入事例(イメージ)
  • 江崎グリコ株式会社
  • 株式会社ワークマン

江崎グリコ株式会社

江崎グリコ株式会社は、お菓子の原材料の在庫管理にVMIを導入しました。VMI倉庫は、埼玉県加須市の「関東VMIセンター」であり、グループ会社の関東にある5つの工場の原材料の納品を対象としています。

関東VMIセンターでは、原材料を集約し、工場の生産状況に合わせて出荷する仕組みです。以前はベンダーが受注後に直接工場に納品していたために、積載効率の低いトラック輸送が発生していました。現在は高精度の需要予測をベースに、ベンダーは関東VMIセンターへの1回当たりの納入量やタイミングを調整可能です。

江崎グリコはVMI導入によって、トラックの積載率の向上や納品回数削減、トラックの輸送距離の短縮による環境負荷軽減を実現しました。

株式会社ワークマン

株式会社ワークマンは、店舗販売する商品(衣料品等)にVMIを導入しました。日本初の買い取り型VMIと呼ばれます。具体的には、ベンダーであるメーカーは、バイヤーであるワークマンの店舗在庫とセンター在庫を確認して自ら納品量を決定します。ワークマンはメーカーの納品分を全量買い取るため、メーカーの負担が減ることが特徴です。

ワークマンが開発した発注システムには、アルゴリズムによる自動需要予測の機能があり、メーカーは予測値を参考にして出荷量を決定します。

VMIの導入により、従来ワークマンで在庫管理やメーカー発注業務を行っていた従業員は、プライベートブランドの輸入業務に配置転換されました。重要な業務への注力が実現した事例です。

まとめ:VMIを取り入れて効率的な在庫管理を行おう

VMIの導入により、効率的な在庫管理が実現可能です。

VMIを成功させるためには、ベンダー・バイヤー間の情報共有が重要であり、双方の連絡体制やITシステムの整備、契約の明確化などに取り組みましょう。ベンダー側の納品時の積載効率改善や納入作業の負担軽減など、サステナブルな物流の実現にもつながります。

また、効率的な在庫管理を実現するには、在庫管理のアウトソーシングを検討することも1つの方法です。アウトソーシングでは適正在庫を維持しつつコストの最適化にもつながります。

当社では、長年の実績から培った知見とノウハウを活かし、業界トップクラスの物流代行サービスを提供しております。ご要望に寄り添い、柔軟なサービスをご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

「物流についてまずは相談したい」
と考えている方へ

750社を超える通販支援実績をもつスクロール360は、
商材を問わず、幅広い事業者様より評価いただいています

\ 会社紹介資料はこちら /

資料ダウンロード

\ 無料相談・お見積はこちら /

お問い合わせ
物流代行(発送代行)
サービスはこちら

関連記事