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ゲートアソートシステム(GAS)とは?物流現場への導入メリットを解説

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ゲートアソートシステム(GAS)とは?物流現場への導入メリット

ゲートアソートシステム(GAS)とは、ピッキングした商品の仕分け作業を効率化できるマテハン機器で、商品をシステムに認識させることによって仕分け先のゲートが開く仕組みが特徴です。

本記事では、ゲートアソートシステムの特徴と物流現場への導入メリット・デメリットを紹介します。仕分け業務の効率化にお悩みの際はぜひご覧ください。

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ゲートアソートシステム(GAS)とは

ゲートアソートシステム(GAS)とは、ピッキングで集めた商品の仕分け(アソート)作業を効率化できるマテハン機器で、トータルピッキング(種まき方式)を補助するシステムです。

ゲートアソートシステム(GAS)(写真はスクロール360の物流センター)

商品のバーコードをシステムに認識させることで、複数あるゲートのうち、仕分け先のゲートが1つだけ開き、デジタル表示器に投入するべき商品数が表示されます。

ゲートアソートアソートシステムを利用することによって、トータルピッキングした商品を効率的に仕分けることが可能です。

デジタルアソートシステム(DAS)との違い

ゲートアソートシステム(GAS)とデジタルアソートシステム(DAS)の違いは、
以下のとおりです。

システムの名称 特徴
ゲートアソートシステム(GAS) 商品をシステムに認識させると、
商品を投入するべき該当ゲート(扉)が1つ開く
デジタルアソートシステム(DAS) 商品をシステムに認識させると、仕分け先単位に設置した
デジタル表示器に投入するべき数量が表示される

デジタルアソートシステムはトータルピッキング(種まき方式)を補助するシステムで、商品をシステムに認識させると、仕分け先単位に設置したデジタル表示器が、投入するべき商品数を指示する仕組みです。

シャッターアソートシステム(SAS)との違い

ゲートアソートシステム(GAS)とシャッターアソートシステム(SAS)の違いは、
以下のとおりです。

システムの名称 特徴
ゲートアソートシステム(GAS) 商品をシステムに認識させると、
商品を投入するべき該当ゲート(扉)が1つ開く
シャッターアソートシステム(SAS) 商品をシステムに認識させると、
該当のボックスのシャッターが開く(複数開く場合もある)

シャッターアソートシステムは、商品を投入するべきボックスのシャッターが開き、デジタル表示器が指示する商品を投入する仕組みです。シャッターアソートシステムとゲートアソートシステムの大きな違いは機能性です。

投入するゲートが1つしか開かないゲートアソートシステムに対して、シャッターアソートシステムは一度に複数のシャッターが開き、各シャッターごとに投入するべき数量が表示されるため、一度に多くの作業を進められる反面、ゲートアソートシステムに比べると複雑な作業になります。

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ゲートアソートシステム(GAS)の使用方法

ゲートアソートシステム(GAS)は以下の流れで使用します。

ゲートアソートシステム(GAS)の使用(写真はスクロール360の物流センター)
  1. 商品のバーコードを
    ハンディターミナルでスキャンする
  2. 商品に対応した仕分け先のゲートが開く
  3. 開いたゲートに対応する商品を投入する
  4. 足元のスイッチを押してゲートを閉める

まずピッキングした商品のバーコードをハンディターミナルでスキャンすることによって、商品をシステムに認識させます。商品を投入するべき該当ゲートが開いたら、デジタル表示器が示す商品の数量を該当ゲートに投入します。

商品の投入が完了したら、足元のスイッチを押してゲートを閉めることで仕分け作業は完了です。これらの作業を繰り返すことで仕分け作業を進めることができるため、仕分けリストと商品を目視で確認しながら行う仕分け作業に比べると、ミスの防止や効率化が可能です。

ゲートアソートシステム(GAS)を導入するメリット

ゲートアソートシステム(GAS)には、以下の4つのメリットがあります。

ゲートアソートシステム(GAS)(写真はスクロール360の物流センター)
  • 仕分け作業を効率化できる
  • 仕分けのミスを削減できる
  • 人員を削減できる
  • 大がかりな工事をすることなく導入できる

仕分け作業を効率化できる

ゲートアソートシステムでは、1回のバーコードスキャンにつき1か所のゲートしか開かず、検品を兼ねて1時間あたり800〜1,000ピース程度の仕分けが可能です。商品をシステムに認識させると該当のゲートが自動で開くため、仕分け先に悩むことなく効率的に仕分けすることができます。

仕分けのミスを削減できる

ゲートアソートシステムでは、デジタル表示器が投入するべき商品数を示すため、仕分けのミスを削減することができます。また、商品を投入した後に足元のボタンを押すまでゲートは閉まらないため、該当する商品以外の投入を防ぐことも可能です。仕分け作業の完了を音で知らせる機能などもあります。

人員を削減できる

ゲートアソートシステムの導入によって、仕分け作業の人員を削減することができます。

例えば、商品を読み上げるスタッフと仕分けを行うスタッフに分けている場合は、1人に削減することが可能です。また、ゲートアソートシステムを使った仕分け作業は、手順がシンプルで覚えやすいため、新人のスタッフでもすぐに作業にとりかかれます。

大がかりな工事をすることなく導入できる

ゲートアソートシステムの導入には大がかりな工事が不要なため、倉庫の運営を停止させる必要がなく、売上低下のリスクがありません。また、倉庫のレイアウトを大幅に変更する必要がない点もメリットです。

自動仕分けシステムであるコンベアと比べて、ゲートアソートシステムは少ない床面積で導入することができるため、設置場所をあまり広くとれない物流センターにも適しています。

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ゲートアソートシステム(GAS)を導入するデメリット

ゲートアソートシステム(GAS)には、以下の2つのデメリットがあります。

ゲートアソートシステム(GAS)のデメリット(写真はスクロール360の物流センター)
  • 大規模なピッキングには適さない
  • レイアウトの見直しが必要になる

大規模なピッキングには適さない

ゲートアソートシステムは商品を投入する該当ゲートが1つずつしか開かないため、大規模なピッキング・仕分けには適さず、生産性に限界があります。

また、商品の種類や数が多いほど、商品の保管場所からゲートアソートシステムまでの移動距離が伸びるため、仕分けに時間がかかることになります。

レイアウトの見直しが必要になる

ゲートアソートシステムは、ピッキングした商品を置いておくスペースや、スタッフがゲートまで移動する通路が必要になるため、場合によってはレイアウトの見直しが必要になります。ゲートアソートシステムを検討する際は、スタッフが動きやすい動線になるようなレイアウトにできるか確認しましょう。

まとめ:仕分けの効率化にはゲートアソートシステム(GAS)が効果的

ゲートアソートシステム(GAS)は、トータルピッキングを補助するシステムです。
商品をシステムに認識させることで該当ゲートが開き、投入するべき商品数がデジタル表示器から指示されるため、仕分け作業の効率化や人為的なミスを削減することが可能です。

当社の保有する物流センターもゲートアソートシステム(GAS)を導入しており、作業の効率化、品質の強化を実現しております。

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